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ジョガーやランナーの悩みで多い【アキレス腱周囲の痛み】

2018.03.05.

こんにちは。
アキュリート祐天寺 院長の大浦です。

最近では、健康増進のためにジョギングをする人が本当に増えてますね。デスクワーク中心の会社員の方はどうしても運動不足に陥りがちなので、身体を動かす事はとても良いことだと思います。

当院の近くには駒沢公園や世田谷公園がありますが、週末はジョガーですごい賑わってますよ。

ただ、平日は全く身体を動かさない状態から急に走り込み過ぎたり(アップ不足)、それこそ先日に東京マラソンがありましたが、練習の疲れやフルマラソン完走後の疲労だったりと、足周りのトラブルがある方も結構いるのではないでしょうか。

そんなわけで、今日はランナーやジョガーの悩みで多い『アキレス腱周囲の痛み』について、症例報告も兼ねてブログに書いていきたいと思います。

アキレス腱やアキレス腱周囲が痛くなる疾患として、メジャーなものは以下の4つ。

どれもいわゆるオーバーユース(使い過ぎ症候群)が引き金となり、長期間のストレスがかかり続ける事が主な原因として挙げられます。

①アキレス腱炎
⇒アキレス腱自体に炎症が起こる

②アキレス腱周囲炎
⇒アキレス腱を覆う薄い皮膜の結合組織(パラテノン)に炎症が起こる

③アキレス腱滑液包炎
⇒アキレス腱や周囲組織(パラテノン)の炎症でなく、アキレス腱がかかとの骨に付着する場所の滑液包(クッションの役割)に炎症が起こる

④後脛骨筋腱炎
⇒足首を内返しする筋肉である後脛骨筋腱に炎症が起こる

①アキレス腱炎と②アキレス腱周囲炎は、オーバーユースが原因としてベースにあり、アキレス腱自体の炎症と周囲組織の炎症が同時に起こる事も多く、本人も厳密にどっちが痛みが強いのか区別出来ないケースも多いです。
とにかくアキレス腱の周りに痛みがあり、歩き始めの運動時やストレッチ時に特に痛みが増強するのが多いかと思います。足首を動かした時に、ギシギシ、ジャリジャリ、と軋むような音が出てきたら要注意です。しばらく運動を中止して患部を休ませた方がよいかと思います。また、④の後脛骨筋腱炎も、基本的にはオーバーユースを原因として起こりやすいですが、この場合はアキレス腱の内側~内くるぶし辺りの圧痛が目立ちます。

③のアキレス腱滑液包炎は、アキレス腱とかかとの骨が付着する部位にあるクッション材の滑液包に炎症が起こり、アキレス腱自体の炎症はありません。
アキレス腱とかかとの骨の摩擦を防ぐ滑液包が、靴のかかと部分で繰り返しこすれたり、圧迫されたりする事で起こりやすくなります。
特に新しい靴に変えた事がきっかけで起こるケースが多いです。

また、①~④のすべてに共通してくることですが、オーバーユース以外に、痛みが出やすい原因が実はあったりします。

同じように走ったり動いたりしているのに、なんで自分ばっかり痛みが出るのだろう?と思う人もいるかもしれませんが、そんな人はぜひじっくり読みすすめてください。

痛みが出やすい原因として、足部のアライメントが非常に大きく影響してきます。

足部のアライメント、ってなんだろう?と思われると思いますが、簡単に言えば

偏平足の人が痛み出やすい

とも言えます。

下記のイラストを使って見ていきましょう。

(1)

(2)

(1)と(2)だと明らかに違いがありますよね。

これは右足を後ろから見たイラストですが、赤い線をアキレス腱と見立てた場合、

(1)はまっすぐニュートラルになってますが、(2)は内側にカーブして捻れてますよね。

まさに、この画像のような形ですね。両足で見れると良く分かると思います。

※ネットから拝借しました(Naverまとめさん、より)

さらに別のイラスト

(3)

(4)

(3)は足裏のアーチ(土踏まず)がしっかりあって正常なパターン。

(4)は足裏のアーチが潰れて、土踏まずが無くなっています。いわゆる【扁平足】の状態です。

イラストを組み合わせると、(2)と(4)が偏平足の状態のイラストとなります。

【偏平足】=【アーチが潰れる】=【アキレス腱も内側に捻れる】

アキレス腱にストレスがかかってる状態だとひと目で見てわかりますよね。

この状態で走り込み過ぎると、いわゆるアキレス腱にストレスがかかり過ぎて痛みが出やすくなります。

アキレス腱炎やアキレス腱周囲炎のほか、スネの部分に痛みが出るシンスプリント、足裏のかかと付近に痛みが出る足底筋膜炎、なども、

このような足部のアライメント不良+オーバーユースで起こることがほとんどです。

治療に関しては、痛みを軽減させる治療と合わせて、足部のアライメント不良を改善させる(足指の筋肉を鍛える、インソールを作成する)取り組みが根本治療には必要となってきます。
(アキュリートでは、正しい姿勢やアライメントへ矯正する運動指導も行なっておりますので、対症療法的な痛みの軽減治療でなく、痛みが出にくくする根本改善に向けてサポートいたします。)

それでは、今度は実際の治療内容についても説明していきます。

こちらは、先日お越しいただいたランナーのケースで、主訴は左アキレス腱の痛みです。

アキレス腱炎や周囲炎治療のポイントは以下の通り。

・足裏の緊張を緩めること

・後脛骨筋の緊張を緩めること

・腓腹筋~ヒラメ筋の緊張を緩めること

・前脛骨筋の緊張を緩めること

この4点にアプローチすることで痛みや可動域が改善することが多いです。

下はパルス治療の動画ですが、深い位置にあってなかなかマッサージやストレッチでアプローチしにくいヒラメ筋と後脛骨筋にパルスを流して動かしています。

そして、パルスの後に超音波治療でアキレス腱や周囲組織にダイレクトにアプローチ。音波の振動で深部から温めていきます。

深部に熱を与える事で血液循環を改善させ、患部の組織修復を促す効果が期待できます。

※鍼パルス治療や超音波治療の前に、全体的な筋肉の緊張を緩めるため、ふくらはぎや足裏のマッサージを行なってほぐしていきます。

※また、屈伸時の前足部のツマり感やアキレス腱自体のストレッチ制限が強く出ている時は、前脛骨筋へのアプローチが有効な事も多いです。

長々と書きましたが、以上がアキレス腱周囲の痛みに対する治療の実際となります。

アキレス腱以外にも、慢性的なシンスプリントや膝の痛みなどでお悩みの方は、お気軽にご相談いただければと思います。

最後になりましたが、今回の治療内容は先日お越しいただいたいS様の実際の内容となります。

(※本人から掲載の許可をいただいております。S様ありがとうございます)

インスタやフェイスブックには掲載済みですが、Sさまは、先日の東京マラソンで一般枠ながら2時間25分代でFinishしたスーパーアスリート。

普段は会社勤めされ、なかなか練習時間が取れないなかでこの記録は本当に素晴らしいと思います。

今後ますますのご活躍を期待しております!

 

 

acureat_yutenji🌟本日のお客さま先日の東京マラソンで、一般枠ながら2時間25分台でフィニッシュしたSさん🏃💨💨💨(もはやスーパーアスリートO_O)今日はアフターケアで来てくれました🌀アキレス腱周囲の疲労と痛みが出ていた…

鍼灸マッサージ治療院 アキュリート祐天寺さんの投稿 2018年3月3日(土)

 

 

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